ウィニコットの精神分析
[講師] 川谷 大治 (川谷医院)
[時間] 66分
[概要] ウィニコットを分かりやすく紹介したいためにスピノザの『エチカ』を頼りに講義しました。ウィニコットの文章には詩的表現や日常語が用いられたり、また彼独自の用語の使い方を説明しないために分かりにくいからです。その穴埋めをしてくれるのが私にとって『エチカ』でした。
 ウィニコット理論を説明するのに、彼の代表的な論文『移行対象と移行現象』『対象の使用と同一化を通して関係すること』の2本を軸に、他に5本の論文を用意しました。小児科医で精神分析家であるウィニコットは「遊ぶこと」や「移行対象」に代表されるように人間の喜びや創造性に関する論文がある一方で、人間の持つ「攻撃性」という負の部分にも関心を持ち続けました。彼の臨床論は小児科医という視点から「依存」を中心に展開し、人間の持つ「破壊性」の理解へと続きます。そして彼は生と死、空想と現実、交流することと交流しないこと、などの二元論から脱却するために対立する二項間の「あいだ」に注目しました。その場がスピノザの「イマギナチオ」でありウィニコットの「中間領域」なのです。
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メラニー・クラインの理論に触れる
[講師] 仙道 由香 (新大阪心理療法オフィス)
[時間] 60分
[概要] メラニー・クラインの理論の中で、臨床上大切なものを取り上げてお話しします。特に「無意識的空想」「妄想・分裂ポジション」「抑うつポジション」「投影性同一視」「羨望」「罪悪感」「償い」などに注目します。
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メラニー・クライン入門〜その人物と業績
[講師] 福本 修 (代官山心理・分析オフィス/恵泉女学園大学)
[時間] 63分
[概要] Melanie Kleinの生涯と仕事の発展について、Melanie Klein Trustの資料およびWllcome財団所蔵のMelanie Klein Archiveを活用して概説する。彼女の背景には母娘関係の難しさがあり、彼女の心の理論には、最早期からの心の成長とそれを困難にする因子を捉えようとしている側面がある。またクラインの臨床素材から、より詳細な理解と探究が可能であることを例示する。
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子どもの精神分析心理療法
[講師] 鵜飼 奈津子 (大阪経済大学)
[時間] 62分
[概要] 1930年代の英国において、A.Freud およびM.Kleinを中心に創始された子どもの精神分析的心理療法について、彼女らの技法の相違点、およびM.Kleinの考える子どもの内的世界-不安、転移、解釈―などを包括的に概観し、現在に至る歴史を振り返ります。また、子どもの精神分析的心理理療法の実践における、外的枠組みやセラピストの内的枠組みについて、その歴史的概観を踏まえながら、現在の実践と課題をお話しします。
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ポスト・クライン派入門(子ども編)
[講師] 吉沢 伸一 (ファミリーメンタルクリニックまつたに)
[時間] 63分
[概要] 子どものポストクライン派の展開は、ビオンの貢献を基盤に、ビック、メルツァー、タスティン、そして今日的にはアルヴァレズの臨床的思索が重要である。それは、自閉症や被虐待経験をもつ子どもの心をいかに理解し、成長促進的な関りが可能となるのかをめぐる臨床的探求の軌跡である。昨今、自閉症スぺクトラムと診断され得るが、アタッチメントの問題や、剥奪的な環境で育った影響などが複雑に絡み合うケースが増加しているように見える。彼らの探求の軌跡は、心理療法の中で個々のケースへの理解と関わりを検討する上で、有用な視点を提供してくれるだろう。
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ビオン入門
[講師] 清野百合
[時間] 66分
[概要] この講義では、W. R. Bionの代表的な著作を紹介し、彼が展開した理論や鍵となる概念を解説します。思考に関する理論を中心に、初期の集団理論から後期のO(究極の現実)に至るまで、基本的な用語についての理解を深めながらビオンの思索を辿っていきます。
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ポスト・クライン派入門(成人編)
[講師] 吉沢 伸一 (ファミリーメンタルクリニックまつたに)
[時間] 69分
[概要] 成人のポストクライン派の展開について、クラインのアイディアを飛躍的に発展させたビオンの貢献を基盤に、第二世代のローゼンフェルド、シーガル、ジョセフ、第三世代のスタイナー、ブリトンといった分析家の臨床的探求を取り上げる。クライン理論の中核にある「妄想分裂ポジション」と「抑うつポジション」、「投影同一化」、「ナルシシズム」というアイディアが、その後の探求によりいかに発展していったのかを、パーソナリティの発達や治療関係の理解、および治療技法論に焦点化し概観していく。
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奥寺崇「英国独立学派の基礎とその展開ー2023ー」前編
[講師] 奥寺崇 (クリニックおくでら)
[時間] 40分
[概要] 英国独立学派(中間学派)の理論と臨床について、ウィニコット、フェアバーン、バリントらによる異なる理論の紹介に際し、その源流ともいえるフェレンツィの代表的な論文『言葉の混乱』をテキストに解説を試みた。
 
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奥寺崇「英国独立学派の基礎とその展開ー2023ー」中編
[講師] 奥寺崇 (クリニックおくでら)
[時間] 31分
[概要] 英国独立学派(中間学派)の理論と臨床について、ウィニコット、フェアバーン、バリントらによる異なる理論の紹介に際し、その源流ともいえるフェレンツィの代表的な論文『言葉の混乱』をテキストに解説を試みた。
 
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奥寺崇「英国独立学派の基礎とその展開ー2023ー」後編
[講師] 奥寺崇 (クリニックおくでら)
[時間] 58分
[概要] 英国独立学派(中間学派)の理論と臨床について、ウィニコット、フェアバーン、バリントらによる異なる理論の紹介に際し、その源流ともいえるフェレンツィの代表的な論文『言葉の混乱』をテキストに解説を試みた。
 
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ケースメントから学ぶー前編ー

[講師] 上田勝久(兵庫教育大学大学院)
[時間] 65分
[概要] 

英国の精神分析家パトリック・ケースメントの生涯とその理論について概説する。
ケースメントはウィニコットとビオンのアイデアを下敷きにしつつも、独自の臨床論を展開してきた。その特質は何といっても患者・アナライザンドの体験に徹頭徹尾寄り添おうとする姿勢にある。逆説的だが、患者・アナライザンドに寄り添うためには、私たちは彼らにいかに寄り添えないのか、いかにあやまちを犯し、いかに彼らを抱え落としてしまうのか、そうした支援者の万能感の外側にある自分に向き合わねばならない。彼の語り、理論は、支援者であることと支援者の座から滑り落ちること、この往還のなかで紡がれる。
 講義の前半は彼の生涯と理論について、後半は彼の事例と私自身の事例を提示し、私が患者、事例、ケースメントから何を学んだのかをお伝えする。
 
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ケースメントから学ぶー後編ー

[講師] 上田勝久(兵庫教育大学大学院)
[時間] 82分
[概要] 

英国の精神分析家パトリック・ケースメントの生涯とその理論について概説する。
ケースメントはウィニコットとビオンのアイデアを下敷きにしつつも、独自の臨床論を展開してきた。その特質は何といっても患者・アナライザンドの体験に徹頭徹尾寄り添おうとする姿勢にある。逆説的だが、患者・アナライザンドに寄り添うためには、私たちは彼らにいかに寄り添えないのか、いかにあやまちを犯し、いかに彼らを抱え落としてしまうのか、そうした支援者の万能感の外側にある自分に向き合わねばならない。彼の語り、理論は、支援者であることと支援者の座から滑り落ちること、この往還のなかで紡がれる。
 講義の前半は彼の生涯と理論について、後半は彼の事例と私自身の事例を提示し、私が患者、事例、ケースメントから何を学んだのかをお伝えする。
 
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