弊協会公開セミナー部の次年度は「トラウマ」をテーマに取り上げました。トラウマの心理療法は長い歴史を持っていますが、今回改めて本テーマを取り上げる背景には、トラウマ概念の拡張があります。トラウマは、生命の危険にさらされる体験をした後にだけ生じるものではありません。愛着トラウマあるいは発達性トラウマと呼ばれるトラウマは、生命の危険にさらされることがなくても、“emotional availability(自己対象的応答性)”が欠けた環境の中に、長期間にわたって孤立無援のまま放置されるという経験から生じます。
このようなトラウマは、私たちが出会う多くの患者/クライエントに見られるものであり、その対応は日常的な臨床上の問題です。本年度の公開セミナーでは、このようなトラウマへの理解と対応について、関係精神分析の視点から考察することを目的としています。
私たち臨床家はトラウマをかかえた患者とどのように出会い、向き合うのかということを、さまざまな視点から議論して参ります。講師には、関係論より岡野憲一郎先生(京都大学大学院)、間主観的アプローチより森さち子先生(慶應義塾大学)、現代自己心理学から関係論まで富樫公一先生(甲南大学)をお迎えしました。修士大学院生から現場で活躍される先生まで、多くの方のご参加をお待ちしております。
一般社団法人 日本精神分析的自己心理学協会
公開セミナー担当役員 上地雄一郎
過去の公開セミナー
日 時 2019年2月24日(日) 10:00~16:00 (開場 9:30〜)
会 場 三宮研修センター(神戸市中央区八幡通4-2-12RⅡビル)
講 演 10:00 ~12:00
「トラウマの理解〜自己対象/主体性/相互承認/間主観/人間であること」
講 師 富樫 公一(甲南大学/栄橋心理相談室)
司 会 池 志保(福岡県立大学)
グループスーパーヴィジョン 13:00 ~16:00
講 師 富樫 公一
事例提供 榮阪 順子(三原病院)
参加費 (1) 大学院生(修士課程・博士課程前期・専門職学位課程)…4,500円
(2) JFPSP訓練研究所正規訓練生…4,000円
(3) JFPSP研究グループ会員…5,000円
(4) その他守秘義務を有する専門家※…6,500円
※「その他守秘義務を有する専門家」とは…医師、臨床心理士、公認心理師試験合格者、教師、看護師、PSWなど、守秘義務を負う資格を持ち、現在臨床現場で現に心理臨床活動を行っているか、またはその指導に当たっている専門家を指します。あるいは、そのような専門家になるための訓練を受けている方も含みます。
※本セミナーは臨床心理士資格更新のための研修ポイント(参加者は2ポイント)への申請を予定しています。ポイントを取得するためには、午前・午後すべての出席が前提となります。
本セミナーに参加できる方は
医師、臨床心理士、教師、看護師、PSW、作業療法士など、守秘義務を負う資格を持ち、現在臨床現場で現に心理臨床活動を行っているか、またはその指導に当たっている専門家を指します。あるいは、そのような専門家になるための訓練を受けている方も含みます。臨床心理学系大学院修士課程を修了し、臨床心理士資格取得前の専門家を含みます。これに当てはまらない方の参加はできません。
そのほか
一度お振り込みいただいた参加費はキャンセルの場合でもお返しする事ができません。このことをご了解の上、お振り込みいただきますようよろしくお願いします。
2) Eメール
①お名前、②ご所属、③ご職業(臨床心理士・医師・公認心理師合格者・大学院生・そのほかの場合は具体的に)、④郵送先住所、⑤電話番号、⑥研修証明発行の要・不要、⑦領収書が必要な場合は領収証の宛名をご記載の上、info@jfpsp.netまでご連絡ください。 2〜3日経過しても振込先等の案内が送られてこない時は、お手数ですが別のメールアドレスから再送いただくか、上記(1)ないしは下記(3)の方法をお試し願います。
3) FAX
Eメールと同様の内容を明記の上、NTTの電話回線から020-4664-1473まで送信願います。うまく送信できない場合は、上記1、2のいずれかでお願いします。
※お申し込みから5日経過してもメールによる連絡が入らない場合は、info@jfpsp.netまでご連絡ください。
日 時 2018年6月10日(日) 10:00~16:00 (開場 9:30〜)
会 場 神戸市産業振興センター 901号室 Google Map
(神戸市中央区東川崎町1丁目8-4 神戸ハーバーランド内)
JR「神戸」駅下車 徒歩5分
神戸市営地下鉄海岸線「ハーバーランド」駅下車 徒歩5分
講 演 10:00 ~12:00「関係精神分析におけるトラウマ」
講 師 岡野 憲一郎(京都大学大学院)
司 会 安村 直己(甲子園大学)
グループスーパーヴィジョン 13:00 ~16:00
講 師 岡野 憲一郎
事例提供 小林 陵(横浜市立大学附属病院)
司 会 富樫 公一(甲南大学)
参加費 (1) 大学院生(修士課程・博士課程前期・専門職学位課程)…4,500円
(2) JFPSP訓練研究所正規訓練生…4,000円
(3) JFPSP研究グループ会員…5,000円
(4) その他守秘義務を有する専門家※…6,500円
※「その他守秘義務を有する専門家」とは…医師、臨床心理士、教師、看護師、PSWなど、守秘義務を負う資格を持ち、現在臨床現場で現に心理臨床活動を行っているか、またはその指導に当たっている専門家を指します。あるいは、そのような専門家になるための訓練を受けている方も含みます。
※本セミナーは臨床心理士資格更新のための研修ポイント(参加者は2ポイント)への申請を予定しています。ポイントを取得するためには、午前・午後すべての出席が前提となります。
日 時 2018年8月5日(日) 10:00~16:00 (開場 9:30〜)
会 場 兵庫県中央労働センター 2F 大ホール Google Map
(神戸市中央区下山手通6-3-28)
神戸市営地下鉄「県庁前」駅下車 西出口より徒歩5〜7分
JR「元町」駅下車 西口より徒歩10〜15分
講 演 10:00 ~12:00
「トラウマと関わることのリスク〜間主観的アプローチの視座から」
講 師 森 さち子(慶應義塾大学・IPPサイコセラピー・プロセス研究所)
司 会 外山 敬(慈圭病院)
ランチョンセミナー 12:10 ~12:45
「これからの心理職に求められるいくつかの知識」
1) 医療観察法(外山 敬)
2) 自死問題・被害者支援・ハーグ条約(中西和紀/あいせい紀年病院)
※内容は、公認心理師試験におけるブループリントの小項目の一部から選定しています。
※本企画の内容は飽くまでも話題提起であり、詳細および内容の妥当性については、出席者各自でご確認ください。
※本企画は、7/28にJFPSP研究グループの無料ウェブセミナーで取り扱われる内容の一部・短縮版です。
※当日の状況により、上記内容を変更する場合があります。
※第2回公開セミナーに参加しておられる方であれば、どなたでもご聴講頂けます(この企画のみの参加はできません)。
※食事を取りながらご聴講ください。また聴講されない方も、そのまま大ホールにてお過ごし頂いてかまいません。
※途中退席、途中入場も自由です。
※録音・録画はお断り致します。
グループスーパーヴィジョン 13:00 ~16:00
講 師 森 さち子
事例提供 中谷 真弥(甲南大学心理臨床カウンセリングルーム)
※本セミナーは臨床心理士資格更新のための研修ポイント(参加者は2ポイント)への申請を予定しています。ポイントを取得するためには、午前・午後すべての出席が前提となります。