(とがし・こういち)
米国NY州精神分析家ライセンス・臨床心理士・公認心理師、博士(文学) 現職: 甲南大学文学部教授、TRISP自己心理学研究所ファカルティ・訓練分析家・スーパーヴァイザー、栄橋心理相談室精神分析家
2001–2006年 NPAP精神分析研究所・TRISP自己心理学研究所(NY)留学
2003–2006年 南カリフォルニア大学東アジア研究所客員研究員
2006年・2009年・2020年と、NAAP精神分析学会Gradiva賞受賞三冠達成(それぞれ最優秀訓練生論文賞、最優秀学術論文賞、最優秀書籍賞)
2020年Gradiva賞最優秀書籍賞を受賞した『Psychoanalytic Zero: A Decolonizing Study of Therapeutic Dialogues』 (Routledge)をはじめ、『当事者としての治療者-差別と支配への恐れ欲望』(岩崎学術出版社)など、日本、米国、台湾で著訳書多数。

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ビービーとラックマンの乳児研究(後編)

[講師] 富樫公一(甲南大学/栄橋心理相談室)

 
[概要] BeebeとLachmannは乳児と母親の対面遊びにおける一秒以下の相互交流を分析することで、インプリシットな水準における間主観的交流をモデル化した。彼らはその知見を大人の精神分析にも応用する。『Infant Research and Adult Treatment: Co-Constructing Interactions』(2002, The Analytic Press)【邦訳:『乳児研究と成人の精神分析:共構築され続ける相互交流の理論』(誠信書房)】の内容を中心に彼らの研究の概観と、そこから導き出されたモデルについて解説したものの後編。2019年小寺精神分析財団セミナーをはじめ、いくつかの場所で講演した内容を加筆修正して収録。
 
「Regulation」は、精神分析の各理論において重要な役割を果たしている用語である。しかしこの言葉は、学派ごと、分析家ごとに異なる意味で用いられていて、訳語も「調整」「調節」「制御」「調制」など、文脈や理論に応じて選択されている。この動画では、「乳児研究と成人の精神分析」に従って、regulationを「調制」とし、coordinationを「調整」としている。それぞれの訳語と理論との関係については、拙著「不確かさの精神分析」(誠信書房)を参照されたし。
 
[収録日] 2021/08/24
[時間] 26分
[vimeo VOD内の動画番号] 16

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自己愛と精神分析

Heinz Kohutの自己心理学の中核概念である「自己対象転移」「自己対象体験」について、Kohutの人生と周囲の人たちと関係になぞらえて解説する。彼の人生の中に見られる「鏡映自己対象体験」「理想化自己対象体験」「双子自己対象体験」はどのようなものだろうか。彼が見てきた世界と、彼が創りあげた理論との関係について理解する。

H.Kohutの治療論

精神分析的自己心理学の創始者Kohutの精神分析的治療論。彼のモデルは、従来の精神分析とどこが同じで、どこが異なるのか。「自己対象」「ニード」「二度失敗しないこと」など、鍵概念とともに初心者向けに解説。

自己心理学と自己状態夢

Heinz Kohutが概念化した「自己状態夢」の解説と、間主観性理論はどのように精神分析における夢の分析を考えるのかについて論じる。

「代償構造」と「自己愛的怒り」

Heinz Kohutの自己心理学の基礎概念シリーズ。『自己の修復』(1977)の中で論じられている双極性自己と代償構造との関係についての解説。1972年の自己愛的論文に関する解説。

ビービーとラックマンの
乳児研究(前編)

BeebeとLachmannは乳児と母親の対面遊びにおける一秒以下の相互交流を分析することで、インプリシットな水準における間主観的交流をモデル化した。彼らはその知見を大人の精神分析にも応用する。『Infant Research and Adult Treatment: Co-Constructing Interactions』(2002, The Analytic Press)【邦訳:『乳児研究と成人の精神分析:共構築され続ける相互交流の理論』(誠信書房)】の内容を中心に彼らの研究の概観と、そこから導き出されたモデルについて解説したものの前編。

ビービーとラックマンの
乳児研究(後編)

BeebeとLachmannは乳児と母親の対面遊びにおける一秒以下の相互交流を分析することで、インプリシットな水準における間主観的交流をモデル化した。彼らはその知見を大人の精神分析にも応用する。『Infant Research and Adult Treatment: Co-Constructing Interactions』(2002, The Analytic Press)【邦訳:『乳児研究と成人の精神分析:共構築され続ける相互交流の理論』(誠信書房)】の内容を中心に彼らの研究の概観と、そこから導き出されたモデルについて解説したものの後編。

 間主観性理論(前編)

間主観性理論(Intersubjectivity Theories)という言葉は、日本でも随分知られるようになりました。しかし、間主観性理論は一つの理論ではありません。それは、理論家によって全く異なる概念として扱われています。この動画では、Stolorow、Benjamin, Ogden、Sternといった理論家が概念化した間主観性理論について紹介します。

間主観性理論(後編)

間主観性理論(Intersubjectivity Theories)という言葉は、日本でも随分知られるようになりました。しかし、間主観性理論は一つの理論ではありません。それは、理論家によって全く異なる概念として扱われています。この動画では、Stolorow、Benjamin, Ogden、Sternといった理論家が概念化した間主観性理論について紹介します。

 初回面接と治療の導入

これから精神分析的心理療法を実践したり、実践を始めたばかりの方を対象として、いよいよ精神分析的心理療法を始めるにあたって、初回面接時に考えておくこと、必要な手続き、そしてアセスメントのポイントについてわかりやすく解説する。講師独自の考え方も含まれているので、こうしたやり方がすべてではないということは押さえておいてほしい。

精神分析的アプローチとは

これから精神分析的心理療法を実践したり、実践を始めたばかりの方を対象として、力動的理解をするだけでなく、臨床実践を精神分析的なものにするために注意しなければならない点についてわかりやすく説明し、その具体的な方法と、理論的背景を解説する。

「ちょっと教えて、自己心理学!」

アナリスト視聴者の皆様からの「自己心理学」の基礎概念に関するご質問に、講師が直接ライブお答えしていくという企画です。2022/1/30にライブセミナーとして公開収録されたものを、一部編集してお届けしています(講師の回答部分のスライドも追加)。
自己心理学の基礎的な内容については、アナリスト自己心理学シリーズの講義動画も是非あわせてご視聴下さい。

こころの探究者たち#06

富樫先生の精神分析や臨床に対する思い入れの深さを感じ取っていただければ幸いです。